生はちみつってどういうこと？
とマーケットなどで対面販売しているとよく聞かれます。
生◯◯ってちょっと流行りっぽい言い方でもありますが、ちょっと生はちみつについてご説明してみます。

蜂蜜には加熱して販売するものと、非加熱で販売するものとがあります。

蜂蜜を加熱して販売する理由について

①風味を飛ばすため

蜂蜜は、みつばちが花の蜜を集めて作るので、花ごとに季節ごとに、風味が変わりますが、通年を通して同じ商品として販売する場合は、毎回風味が変わっていてはよくないので、加熱して風味を飛ばして全部同じ味にします。

②充填スピードを上げるため

機械で大量に瓶詰めするような場合は、粘度が高い状態より、サラサラの方が扱いやすく充填スピードが上がるので、効率の良い仕事をするために加熱します。

③糖度を人工的に上げるため

蜂蜜はみつばちが巣の中で花蜜の水分を飛ばし糖度を上げて仕上げますが、それを待っていられない時はみつばちの代わりに人間が蜂蜜を機械にかけて加熱して水分を飛ばし、糖度を上げて仕上げます。糖度が低いままだと蜂蜜の中の酵素が働いて発酵しやすくなりますが、それを防ぐ為に加熱して酵素を壊すという理由もあります。

このように販売の都合で加熱した蜂蜜がわりと安価でたくさん出回っています。
デメリットとしては、加熱すると蜂蜜の中のビタミン、ミネラル、酵素などの栄養素が熱で壊れてしまいます。蜂蜜本来の花の香りなども飛んでしまいます。
加熱してあってもしてなくても、「蜂蜜」として販売できるので、消費者はラベルや表示などからは判断できません。

小規模な養蜂家は蜂蜜を加熱する施設はなかなか持てませんし、蜂蜜本来の風味を大切にし、みつばちの活動スピードに合わせて採蜜することが多いと思います。確認できるチャンスがあれば生産者に聞いてみてください。

生はちみつとは、みつばちがしっかり最後まで仕上げた、栄養満点の天然の食材です。
非加熱の蜂蜜は、非効率でもあり値段もお高めにはなりますが、せっかく買うのであれば体にいい生の蜂蜜を、顔の見える馴染みの養蜂家から買うのが豊かな選択ではないでしょうか。